セラピストの姿勢

クライエント中心療法 / カール・ロジャーズ

Carl Ransom Rogers(1902-1987)

クライエント自身は本来成長する力を持っているが、自己一致ができていないためにうまくいかない状態である。
カウンセラーは自己一致している存在であり、クライエントが自分で不一致に気づき、自己一致できるように促すことが大切。

セラピスト・臨床家の必須の性質
・共感(的理解)
・自己一致
・無条件の肯定的関心(配慮)


行動療法

ある刺激に対する反応としての行動を重視する。
現在の生活場面に注目し、不適応な行動を
適応な行動に変容させることで、クライエントの抱える困難さを解決しようとする。

目標となる行動をスモールステップに分け、徐々に目標に近づけるよう援助していく。


精神分析

無意識の働きに注目する。
クライエントがどのような抵抗をおこしているのか、どのような防衛機制を使っているのかなど、クライエントの発言から無意識の働きを探る。


ポーター の治療者態度尺度 / 5つの態度

Elias Hull Porter(1914-1987)

1.評価的態度 (evaluative attitude)
相手の話の正しさや適切さについて判断しようとする
・・・ 何かを決めつけるような行動

2.解釈的態度 (interpretive attitude)
相手の心理や症状の意味を教えようとする
・・・「説得する」「指導する」「何かをするのをとめる」

3.調査的態度 / 診断的態度 (probing attitude)
相手の問題について,もっと知り話し合おうとする
・・・ 「診断をつける」「病名をつける」

4.支持的態度 (supportive attitude)
相手に保証を与え,安心感を与えようとする
・・・「励ます」「心配する必要はない」と保証を与える

5.理解的態度 / 共感的態度 (understanding attitude)
相手の話の内容や感情,考え方や物の見方を,正しく理解していることを共感的に示そうとする
・・・「受容的に」「許容的雰囲気」「ねぎらう」「話をきく」「話合う」

<引用資料>
日本心理学会 2018年9月 公開シンポジウム
「公認心理師の養成はいかにあるべきか」
公認心理師養成大学教員連絡協議会の報告をもとに
丹野義彦 東京大学総合文化研究科 より


<参考文献>
・心理学専門学校ファイブアカデミー(2018)『’18→’19年版臨床心理士試験徹底対策テキスト&予想問題集』ナツメ出版企画
・坂井剛・宮川純著(2019)河合塾監修『赤本 公認心理師国試対策問題集』講談社